営業マンがコミュニティイベントに参加する意味を考える

はじめに

楽しかった Cybozu Days 2017 の東京開催が終わり、前後に開催された kintone evaCamp、kintone Café JAPAN 2017 と 2 つのイベントも大変な盛り上がりを見せました。

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コミュニティイベントに行くと、多くの参加者はエンジニアやプログラマーです。kintone Café はユーザーさんも多いため業務部門の方も多いのですが、kintone ビジネスを担当してる営業職の方と会うことはとても稀です。これは JAWS-UG でも同じで、営業職の人に会うのはかなり珍しいです。

今でこそ私がコミュニティイベントに参加することに社内で異を唱える人はいませんが、恐らく初めの頃は社内でも「あいつは遊びに行っている」と思っていた人は少なからずいると思いますし、私も参加するまではコミュニティに参加することの意義を理解できていませんでした。

ちょっと偉そうな言い方ですが、「コミュニティはエンジニアが行けばいい、自分には関係ない」と思っている営業職の人に気づいていただきたく、私がコミュニティに参加して良かったなと思っていることを色々書いてみようと思います。

1.人脈が広がる

これは言うまでも無いと思います。今回の kintone Café JAPAN 2017 は 70 名を越える参加者だったそうです。また、kintone Café 大阪は既に 14 回(ほぼ 2 ヶ月に 1 回)開催されており、毎回 20 人を越える人が参加しています。

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全ての人が初参加ではないとはいえ、毎回 10 名が初参加だとしても 1 年間で 60 人と知り合うことができます。これは与えられたテリトリーの中で営業活動をしがちな営業の方とは比べ物にならないと思います。

2.実際の仕事にも繋がる

コミュニティで知り合った方と実ビジネスに繋がるとは限りません。私も商談に直接繋がることを期待してコミュニティに参加している訳ではありません。

とは言ってみたものの、実際には kintone Café で知り合った方が DataSpider のビジネスに興味を持ってくださり、パートナーになっていただけただけではなく、kintone や DataSpider を使った自社サービスを一緒に立ち上げる関係にまでなりました。

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ここまでは建前

「コミュニティ参加も仕事に役立ってます」と会社に報告するのであればこれで良いのですが、ここまでに書いたことはあくまでも副産物だと思っています。実際にはこれらを目的にコミュニティに参加しても仕事の延長のような気持ちになって楽しめないと思っています。

ここまで読んでいただいた方にお伝えしたいのはこの下からです。

ここからが本音

3.新しい知識を得られる

会社で仕事をしてるだけだと自社のメインビジネスでは無いことはあまり情報が入ってくることもなく、また知識の吸収も疎かにしてしまいがちです。例えば、当社の社員であればファイル転送、データ連携の領域と関係ない(と思い込んでいる)ことの知識を得ることを怠り、「AWS と IoT ってなにか関係あるの?」と言った発言が出てきてしまいます(みんながみんなそうではないです)。

コミュニティに行けば最新の技術に触れることができますし、生の声としてその領域での課題や苦労話が聞けることが多いと思います。また、自分がその技術を勉強していてわからないことがあっても、「コミュニティで聞くのはタダ」ですから社内でウンウン唸ってる暇があればそのコミュニティに行けば良いのです。今回私は Mr.Cloud こと斎藤さんのセッションで Microsoft Flow の使い方を勉強できました。

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4.ユーザーの声が聞ける

これに関しては 2 つの点で良さがあると思っています。

1 つは単純にその製品・サービスを使っているユーザーさんの声が聞けるため、自社の提案に役立てることができたり、改善ポイントを見つけることができるという点です。

もう 1 つ「ユーザー企業の担当者がどういう苦労を経てシステムを導入しているか」を知れる点です。 私達のような製品・サービスのメーカーをやっているとつい技術的な課題や価格などがユーザー企業の要望を満たせば購入してもらえると思いがちです。ただ、実際にユーザーさんの声を聞くと稟議の書き方で悩んでいたり、方針に同意してくれないチームメンバーの説得に苦労していたりと製品やサービスが良いと思っていただけても、導入するためにユーザー企業の担当者が苦労する点が全然別のポイントにあったりすることを気づかせてくれます。

「ユーザーの声は訪問すれば直接聞けるじゃないか」と思われるかもしれませんが、昼間スーツを着て自社の製品を売りつけようとしている営業マンにはそんなことは話してくれません。コミュニティという開かれた場でお互いオープンな気持ちになっているからこそ聞ける話があると思います。

このように現場の声を聞くことができるのが、営業職がコミュニティに参加している一番のメリットと言えるのではないでしょうか。

まとめ

色々と偉そうに書きましたが、実際にはこんな小難しいことを考えてコミュニティに参加しても疲れちゃうので気楽に参加しましょう。楽しいはずです。

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「コミュニティは仲いい人が集まっているから入りづらい」と思っている人もいると思います。自分もそう思っていましたが、コミュニティの人たちはいつでも新しいメンバーを歓迎しています。

私自身も R3 の金春さんやどりぃさんのように既にコミュニティを盛り上げる人が声をかけてくれるので、最初は「なんか行きづらいな」と思っていても参加するほどにドンドン世界が広がって「コミュニティは楽しい場所だ」と感じられるようになりました。

おまけ

昨日、斎藤さんのハンズオン中に隣に座っていた女性が「資料がダウンロードできない」と言っていたので、「メールで添付するのでメールアドレス教えて下さい」というナンパみたいなことをしてしまいました。下心はありません、、、

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(写真撮影:アールスリーインスティテュート 金春さん)

大阪に転勤して 3 年が経ちました

本社の会議室で唐突に「あなたは大阪に行きます!」と言われてから早三年(「行ってください」じゃなくて、「行きます」って・・・)。「石の上にも三年」というように 3年というのは何かを成すにあたっても一つの区切りになるのではと思っています。別に大阪からいなくなるわけではありませんが、ここらで自分の気持ちを整理しておこうと思います。

細かい不満はあれど大阪に来て良かったと思っており、仕事の面でも自身の成長に繋げることができたと感じています。じゃあ具体的に「大阪に来て何が良かったの?」というのをあげていきたいと思います。

これは東京で過ごした最後の朝

時間の使い方が上手になった

東京にいるときは社外にいると仕事ができないと思っていました。外出予定と重なるとミーティングには参加できないし、直行・直帰が続いたときにはお客様への対応が遅れてしまうこともありました。

大阪に来たら同僚はおらず一人なので、自分自身のいる場所が大阪営業所だと思って仕事をしていました。そう考えると、外出中でもカラオケボックスがあれば Web 会議に参加できるし、本社の人と相談すれば大概の仕事は離れていてもできるものです。(本社の人が苦労したかもしれませんが)

社外の人との距離が近い

大きな会社では必ずしもそうとは言えないかもしれませんが、拠点勤務者は本社勤務に比べると担当する業務の種類(≠業務量)が多くなります。例えば、パートナーさんとの協業を仕掛けようと思っても東京で働いていたら自社でそのパートナーさんを担当している人間を通してコミュニケーションをすることが多くなり得ます。

一方で、大阪のパートナーさんは全社が自分が担当させていただくことになるため、コミュニケーションが非常にやりやすくなり、3社以上の協業を仕掛けたいと思ったときにはかなりメリットが大きいです。

3 社協業の一例

最近ではパートナーさんと一緒にゴルフに行くことも増えましたが、これも東京にいたらできていたかな?と疑問に思います。

なんでもやっていい

人によっては「なんでもやらなきゃいけない」ということでデメリットになることもあるかもしれませんが、自分にとっては良いことだと思います。人間を「スペシャリスト」か「ゼネラリスト」の二種類に分けたとき、いまやっている仕事に関して言えば自分は間違いなく「ゼネラリスト」側になると思います。営業バリバリで育ったわけでなければ、マーケティングのスペシャリストでもありません。

ただ、技術経験があるため多くのケースでエンジニアの力を借りずにお客様提案ができ、多少の講演経験も経ているため自分でイベントを企画して実行することができます。

ただ、これが東京の大きな組織で働いていると「それはエンジニアに任せて、もっと営業活動をしなさい」と言われかねません(当社ではあまりそういうことはありませんでしたが)。一方で、大阪では自分しかいないため「全部やらなきゃいけない」=「全部やっても良い」のです。これが自分の性格・特性に凄く合っているかなと思います。

人脈の種類が変わった

これは仕事の面でもプライベートの面でも共通して言えることです。私は大学入学以来 15,6 年間東京で暮らしていたため、従来の交友関係といえば「昔の会社の同僚」「学生時代の友人」が多くを占めていました。

これが大阪にやってくるとゼロになりました。

自分自身あまり社交的な性格ではないと思いますが、大阪での交友関係を広げるため色々なコミュニティに飛び込んでいくことになり、結果として仕事で絡んだことがない人や全く業種の違う方たちと知り合い機会を作ることができました。

転勤していなかったら多分ここにも行っていません(東京なのに・・・)

自分が変わった

結局、これまで書いてきたことって実は東京にいても問題なくできることなんですよね。

ただ、東京にいるときには何かと理由をつけて逃げてきたことが、大阪に 1 人でやってきたら逃げ場がなくなってやれたんだと思っています。そういう意味でも、大阪に来たことによって自分が成長できて良かったな、ということを思います。

次回予告

今回はポジティブなことをたくさん書いたので、次回は「拠点勤務でムカついたこと TOP 3」を公開したいなと思います。

ハッカソンのサポートは最高の営業トレーニング

東海地区最大のハッカソンイベント Hack が終わり約1ヶ月が経ちました。 先日、上司と「ハッカソンのサポートは営業は仕事なのか?」と言う話になったことがあって、その時思ったことを改めて書いてみます。

※会社や上司はハッカソンのサポートを反対しているのではなく、むしろ応援してくれています(念のため)。

イベント自体の様子はこちらでよくわかります。 chuun.ctv.co.jp

ハッカソンに行くメリット

ハッカソンに行くことについて、自分自身が行く理由は「純粋に楽しいから、好きだから」で良いのですが会社としてはどんなメリットがあるのでしょうか。

もちろん「製品自体の知名度を高める」「製品のファンを増やす」というのは当然の目的として考えられますが、もっと大きなメリットとして「サポートに行った社員の大幅なスキルアップが期待できる」という点があると思っています。

具体的には大きく 3 点あると思うので順に挙げてみます。

純粋な意味でのスキルアップ

自社製品・サービスを販売する営業であっても、全ての機能を知ることはなかなか難しいものです。実際、DataSpider においても日々新しい機能(アダプタ)がリリースされるため、全ての機能を把握することは非常に困難で、またよく使われる用途は「基幹連携」や「BI 連携」だったりするため、それ以外の機能は普段の提案活動では触れることがどうしても少なくなってしまいます。

それがハッカソンの現場に行くと大きく異なります。ハッカソンにおいて BI は稀にあるとしても、基幹システムと繋ぎたいという要件はまず考えられないため、普段とは違った要件で使われることが多くなります。

実際、私がハッカソン会場にて初めて触った機能として

  • AWS Kinesis トリガー
  • Azure BLOB ストレージ アダプタ

があります。

このうち後者の「Azure BLOB ストレージ アダプタ」に関しては、今回の中京テレビハッカソンで初めて触ることとなりました。ハッカソン 1日目の終了時に Pepper と Azure BLOB ストレージの接続で苦労しているチームがあったため、私が DataSpider で試したところ、30 分とかからずに動作確認まで行うことができました。

新しい機能に触れられて良かったと思う一方、「事前にこの機能に触れられていれば困っていたチームにもっと早く提案できていたのに」という反省も残ります。

新たな武器の入手

営業マンの重要なスキルとして情報量が挙げられると思います。

DataSpider は製品の特性上様々なサービス・ソフトウェアと連携することになるため、私たちが普段接するお客様たちは周辺ツールについても情報を欲しています。

例えば、最近だと AI 、ちょっと前だと BI ツールなど。 「BI ツールって何がいいですか?」「DataSpider と AI って連携できますか?」という具合に「本来の目的はなんなのよ?」という疑問はあるものの、こういった質問に知ったかぶって答えるのではなく、多くの製品・サービス・人と触れた上で答えることでお客様から信頼を得ることができると思います。

ハッカソン会場は多くの参加者の方だけでなくサポート企業と交流することができるため、多くの情報を仕入れるのに絶好の機会です。また、普段であれば API の利用方法や困った点など問い合わせる先がなくて困るものが、ハッカソン会場ではお互いオープンなので親切にサポートしていただくこともできます。

これによって、普段の営業活動では得られない知識や人脈を獲得することができると思います。

中京テレビハッカソンで初めて触れて一番楽しかったのは Microsoft Cognitive Services でした。

www.microsoft.com

提案力の強化

最後のポイント、営業にとって重要な提案力の強化です。

ハッカソンに来ているサポート企業の多くは API の提供なのである程度できる機能が決まっていて、その使い方をサポートするというのが主なミッションになるかと思います(そうじゃないケースもありますし、API のサポートも大変だと思います)。しかし、DataSpider は少し特殊で「できる機能をお伝えする」のではなく、「DataSpider を使ったらラクをしてもらえる点を提案する」というのがメインのミッションになります。

そのため、「DataSpider 使いたい!」と言ってくれるのを待つのではなく、各チームにヒアリングしてその上で DataSpider の活用ポイントを考えて提案する形になります。これによって、私が営業活動でとても重要だと思っている「お客さん自身が気づいていない課題を発見してあげる」という能力が培われていると思います。

実際、先に挙げた Azure BLOB ストレージに関しても当日他チームのサポートで手一杯だったために提案が遅くなってしまいましたが、しっかり要件をヒアリングする余裕があれば躓きそうなポイントを事前に把握し、DataSpider を使った解決策の提案ができていたと思います。

まとめ

このように、ハッカソンのサポートは製品の知名度を高めるだけでなく、社員の成長にも非常に役立つのでは?と思い、今年も全国のハッカソン会場を飛び回るのでした。

中京テレビハッカソン「HACK-CHU!」参加レポート(後編:本選)

中京テレビハッカソン「HACK-CHU!」参加レポートの後編として、3/11,12 に行われたハッカソンの模様をお届けします。

前編はこちらです。 dstsukky.hatenablog.jp

いきなりの浮気

後編のレポートと書いたのですが、3/11 の午前中は私は会場にいませんでした。この日は AWS のユーザーコミュニティイベント JAWS DAYS 2017 にどうしても顔を出したかったため、ハッカソンのサポートは先輩にお任せして東京へ。

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2 時間ほど JAWS DAYS を楽しんだ後、「裏切り者!」と言われることにビクビクしながら 14 時過ぎに会場へ。

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本選:ハッカソン 1 日目

会場に着いて状況を聞いたところ DataSpider を使っているチームは 2 チームとのこと。あれれ?アイデアソンの時点から随分減ってしまったな、朝から来なかった罰か・・・

そうはいっても 2 チームでガッツリ使ってくれているので、落ち込んでいる暇はありません。早速サポートに入ります。この時点で使ってくれていたチームはななパパさん率いる「なごやかなごや」と学生の元気溢れる「私立 Pepper 幼稚園」の皆さん。

こちらは「なごやかなごや」の様子。

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こちらは「私立 Pepper 幼稚園」をサポート中の先輩脇野さんとサイボウズさん。

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両チームともに kintone + DataSpider の組み合わせで使っていただいていて、もうハッカソンにおける鉄板構成になってきた気もします。

余談

毎回ハッカソンで DataSpider を使っていただいて思うのですが、初めて使っていただく方はアイコンの配置の仕方が個性的で面白いですね。

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この日は 20 時に会場をでなければいけないということで、キリの良いところで撤収します。

本選:ハッカソン 2 日目(最終日)

泣いても笑っても今日が最終日。夜には賞金 20 万円を手にするチームが決まっているはずです。今日は徹夜明けの人や殆ど眠っていない方もいるでしょうということで、恒例の体操から始まります。

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前日まで 2 チームで DataSpider を使っていただいていたのが、この日の昼頃になって事態は急変。急遽「UCLoveLove」と「8/31 の救世主」の 2 チームでも「DataSpider を使いたい!」というより「DataSpider ならできるかも?」ということで声をかけていただき、合計 4 チームのサポートとなります。

この日はほとんどこっちの席に座っていなかった気がします。ある意味貴重なショット。

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更に、前日から使っていただいた「私立 Pepper 幼稚園」でも問題が勃発。前日 DataSpider を使ってバリバリ開発していただいた方が体調不良でダウンしてしまったということで、脇野さんがまるでチームメンバーかのようにガッツリサポート。そして終了 1 時間前ぐらいにまさかの追加要件があり、最後にはペアプロ状態。(DataSpider を使っているので、正しくはペア・ノンプログラミング)

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時間いっぱいまで 2 人で最後の追い込みをかけて、ハッキングタイム終了。

成果発表

皆さんの 3 日の成果が見られるこの時間が何よりも楽しみです。実際の進行とは少し異なりますが、受賞作品も交えて記載します。

予選と同じくトップバッターを引いたチーム「私立 Pepper 幼稚園」の作品『Pepper 通信簿』

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幼稚園児の体調を毎日記録し、親御さんに LINE で通知するサービス。DataSpider をガッツリ活用していただき、ロゴもでっかく真ん中に置いていただきました!

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このチームは DataSpider (というよりアプレッソ)をたくさん使っていただき、私達もとても楽しませていただいた感謝の気持ちを込めて DataSpider 賞を贈らせていただきました。

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続いて、アイデアソンの段階で勝手に私がロゴステッカーを貼り付けた「8 月 31 日(なつのおわり)の救世主」の作品『写 2 記』

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夏休みの天敵である日記の作成支援サービスです。審査員の方より「電話じゃなくてアプリで良くない?」というコメントがありましたが、おじいちゃんおばあちゃんは孫の声が聞きたいと思うので、Twillio を使って電話したのが凄く良かったと思います。

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前日に Azure Blob ストレージにファイルを上げるのに苦労されていたチーム「ブレンドスパイス」の作品『ママに褒めてもらうのだ!!』。DataSpider を早くに提案できれていればもっとラクができて他に時間を割いて貰えたのになぁ、と個人的には少し悔いが残りました。

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4 チーム目はななパパさん率いるチーム「なごやかなごや」の作品『パパのバイブル』

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私がななパパさんを凄くイイなと思うのは、いつもお子さん(ななちゃん)に同じことをやらせるのではなく、毎回新しいことにチャレンジさせているところです。また、チームとしても DataSpider や kintone のような非プログラマー向けのツールを使うことで、誰もが活躍できるチームを作っているところが素晴らしいと思います。今回もありがとうございました!

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後半戦に入ってきました。5 チーム目「UCLoveLove」の作品『nail ARtist』です。アイデアソンが終わった時点では 3 人だけのチームで画像認識も苦労しそうだと思っていたのが、しっかりと動く作品を仕上げてきたのが素晴らしいです。

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途中から声をかけていただいて DataSpider をファイルストレージにしてしまう、というちょっと変わった使い方をしました。

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自分の手にネイルの画像を投影するというサービスなのに何故気象データ API の YuMake を使ってるの?と思ったら、週間天気予報を爪で表現してくるというとんでもない発想。「曇り、曇り、曇り、晴れ、晴れ」は個人的にはかなりツボでした。

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しっかりと YuMake 賞をゲットされましたね。おめでとうございます!

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ファンの皆様、お待たせしました。『クラブロ』の登場です。(チーム「名古屋クラブロ協会」)

もはや説明不要(画像だけでお楽しみください)

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では、ハッカソンの成果発表に戻ります。先週のアイデアを見て、作品の完成を一番見たいと思っていたのがこのチーム「OMORI KOMORI」の作品『パソコントローラー』

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2回めとなると、「ヤフーでググり」のウケはイマイチでした。

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しかし、秘密兵器(リアルおかん)の投入や

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「API 提供企業をガン無視」するという目的のためには手段を選ばない強い信念と素晴らしいプレゼンテーション

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そして完成度の高い作品で

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見事、最優秀賞を射止めました。本当におめでとうございます!

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最後のチームです。ハッカソンは「ハック」と「マラソン」を掛け合わせた造語だからということで、実際に当日マラソンを走られた方がいらっしゃるチーム「家族の想い伝え隊」の作品『家族の絵本』です。

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「ハッカソン」と「マラソン」を合わせてしまったから実際には「ハッカソンソン」だと思いますが、過酷なマラソンの後に過酷なハッカソンに戻ってくるなんてすごいですね。

審査員の方も仰っていましたが、実際に Twitter でアンケートをとられた点も素晴らしいですし、

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誰もが共感できる心温まる作品でした。(絵もかわいいですね)

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こちらの作品はマラソンのためにエンジニア不在で苦労されたものの、将来が楽しみということで高い評価を得て優秀賞を受賞されました。

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東海地区での大規模ハッカソンが初めてというのが信じられないくらい、ユニークで完成度の高い作品ばかりでした。

ネタにしておいてなんなんですが、一番欲しいのはクラブロです。

最後に

毎回ハッカソンのサポートに行くと感じることですが、サポートすることを通じて誰よりも自分が楽しみ、そして自分自身が成長させて貰っていると思います。

こんな素敵な機会をくださった、参加者の皆さん、運営の皆さん、中京テレビの皆さん、本当にありがとうございました。

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中京テレビハッカソン「HACK-CHU!」参加レポート(前編:予選)

東海地区最大規模のハッカソンとなる中京テレビハッカソン「HACK-CHU!(はっくちゅ)」に API 提供企業として参加してきました。今回も主観たっぷりにレポートさせていただきます。

概要

本ハッカソンは 100 名以上の方が参加する大規模なイベントとなり 3/ 4 に予選(アイデアソン)を行い、勝ち抜いた 8 チームで次週 3/11,12 の本選(ハッカソン)に進むという流れで行われました。当社アプレッソは API 提供企業という立場で DataSpider をハッカソンで使って開発を効率よく進めていただくべく、環境の提供、技術サポートを行います。

予選(アイデアソン)

今回の会場である中京テレビさんは最近移転したらしく、新しくカッコイイ建物です。

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主催者の方のお話によると「名古屋で初めてのイベントでそんなにたくさんの人を集められるのか?」と不安もあったようですが、会場はこのように大盛況。

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オープニング~インプットタイム

そして始まりました、中京テレビハッカソン「HACK-CHU!」。ハッカソンの司会と言えばこの人 Mashup Awards でお馴染みの伴野さん。伴野さんの仕切りで開かれるイベントは私達サポート企業も安心して臨めます。(お隣の美人は中京テレビの磯貝アナウンサーです)

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皆さんの緊張をほぐすためのアイスブレイクのあと、早速 API 提供企業からのインプットタイムが始まります。私自身も面白い API を知ることができるのでこのインプットタイムは毎回楽しみです。今回の提供企業 11 社の中で一番試してみたいなと思ったのがマイクロソフトさんの Cognitive Services 。写真を撮って年齢を推測することや感情の解析ができるようです。これは触ってみたい!!

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アイデア発散~チームビルディング

アイデアソンの手順は(細かいことは忘れましたが)以下の通りです。

まずはキーワードをたくさん出して付箋に貼ります。

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出てきたキーワードを掛け合わせて

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お絵かきしていきます。

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その後、全員で他の人のアイデアを見て回り、良いアイデアには★マークをつけたり、もっと良くなるためのアドバイスとして付箋を貼っていきます。

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最初は私も普通に★を書いて回っていただけなのですが、自分がステッカーを持っていることに気づき、DataSpider を使ったら良いと思うアイデアにステッカーを貼ってみました。(結果的にこのチームは本選に出場して DataSpider を使ってくれました)

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その後、良いアイデアを持っている人と良い技術を持っている人とがお互いを求めてチームビルディングが行われます。(通称ナンパタイム)

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アイデアソン~発表

チームができたらお昼を食べながら、アイデアをより練り上げるためのアイデアソンが始まります。

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テレビ局主催のイベントですので、当然テレビカメラでの撮影もあります。

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2 時間ほどのアイデアソンを経て、発表の時間です。今回は 20 チームもあるので発表時間だけで 2 時間ぐらいあります。全チームのご紹介は難しいので、印象に残ったチームをご紹介。

トップバッターで緊張気味ながらも掛け声を 2 回もやり、無事予選を突破したチーム「私立 Pepper 幼稚園」作品名『Pepper 通信簿』

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蜘蛛の絵がとっても上手なチーム「8月31日(なつのおわり)の救世主」作品名『写 2 記』

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とっても緊張してた「あんこうさんチーム」作品名『Pepper’s Cooking!! 』。Twitter でもみんな応援してました。

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声で目立ち、「ヤフーでググり!」でみんなのハートを鷲掴みにしたチーム「OMORI KOMORI」作品名『パソコントローラー』

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色々とズルいチーム「タクミくん更正委員会」作品名『みがわりタクミくん』

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勢いだけで全て持っていった「名古屋クラブロ協会」の作品『クラブロ』

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写真を見ながら思い返しても濃い発表ばっかりですね。司会の伴野さんからも「東海圏は個性が強い!」と言うコメントが飛び出したアイデアソン。次週の本選(ハッカソン)に進めるのは 20 チーム中以下の 8 チームです。

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私自身、二週に渡って開催されるハッカソンは初の参加となるため、本選までの一週間が本当に楽しみでした。そして、8 チーム中 7 チームが DataSpider を使用予定と書いてくださっていたため、翌日社内でサポーターの緊急募集をしました。

それでは、成果発表が楽しみな後半に続きます。

dstsukky.hatenablog.jp

大嫌いだったゴルフにハマる

この記事は「嫌いだったものに一生懸命取り組んでいる自分エラい!」ということを言いたいのではなく、「取り組む前に全否定する」という自分の性格に問題があることを公にして、再発を防止することを目的に書いています。

過去には

  • iPhone (Apple 製品)

  • 車(自家用車)

  • ゴルフ

が近年の「三大全否定ワード」でいずれも大好きになったものです。

今日はその中で直近の話題であるゴルフについて取り上げたいと思います。 Apple 製品と車に関する現状は写真だけ。

ゴルフ拒否の10年間

最初に勧誘を受けたのは 2006年、新卒で入った会社を退職して2社目(前職)に入った直後、ちょうど社内ではゴルフブームで多くの先輩たちがゴルフにハマっていました。私は高校野球やっていたということもあり(それが採用理由だったとか・・・)、「お前はやれば絶対めちゃめちゃ飛ばせて楽しいからやれ」と言われましたが、拒否し続けていました。

2009年に仲の良いメンバーで軽井沢に旅行に行った際も、何名かが初めてゴルフをやっていたにも関わらず自分だけ拒否していました。そして、2014年にアプレッソに入社した際にも当時の社長がゴルフ大好きで声をかけていただいたにも関わらず頑なに拒み、ひたすら時が経つのを待っていました。

(2009年軽井沢 許可がないので先輩たちは一応黒塗り)

何故そんなにゴルフをやりたくなかったかというと

  • 仕事なのかスポーツなのかよくわからない

  • やるからにはちゃんと練習したい

というのがありました。

仕事なのかスポーツなのかよくわからない問題

だいたいゴルフに誘ってくるのは上司や先輩です。「楽しいからゴルフやろう!」というのは良いのですが、だいたい二言目には「お客さんと仲良くなれるからやったほうが良い」という言葉が付いてくるのです。

「ゴルフはスポーツじゃないのかっ!?」と思うわけですよ、それって仕事じゃないのかよと。

仕事なら「仕事としてやれ」って言われたほうが分かりやすいけれど、「楽しいから」と言って勧誘しておきながら、その先に「仕事の人脈増える」とかそういう話になるわけですよ。マジムカつきます。

やるからにはちゃんと練習したい問題

私はメチャクチャ負けず嫌いで、ゴルフをもしやるのであればちゃんと練習して誰よりも上手になりたいと思っていました。そのためには他の余暇の時間を削って練習する必要がありますし、道具をちゃんと揃えるための金銭的なコストもかかります。

だいたい誘ってくる人は「ちょこっと練習すればラウンドできるよ」とか言ってくるんですが、そうじゃないんです。ちょこっとの練習でやって他人に負けるのは嫌なのです。やるからには負けたくないからちゃんと時間取って練習したいんですよ!

ゴルフを始めたきっかけ

そんな大嫌いだったゴルフを始めたきっけについてです。 2016年の秋頃、仲の良いパートナーさん(3名)と私の上司(+私)とでの飲みの場のことです。ゴルフの話題になり、パートナーさんの1名の方も私と同じくゴルフはやりたくないと言っていて理由として「道具を揃えるのが大変で・・・」と言ったところ私の上司が「私の1セット余ってるから差し上げます」と余計なことを言ってしまう。

当然、この流れでパートナーさんは始めないわけにはいかなくなり、私も巻き込まれ事故に・・・とりあえずその場で「やる」という約束はしなかったものの、皆さんの勢いに負けて「1回だけ一緒に練習に行く」という約束をしてしまいました。

ゴルフの楽しさ

ということで、約束をしてしまったからには練習には行かなければいけない、ということでそれから2ヶ月ほど後に私の上司を除くメンバー4名で江坂のゴルフ練習場に行きます。これをきっかけにゴルフにハマっていくわけですが、何がそんなに楽しいのか?と自分なりに感じていることを書き留めておきます。

思っていたより辛い

始める前のゴルフのイメージは「おじさんのスポーツ」「他の球技と比べてスピード感がない」ので、大して難しくないものだと思っていました。

それがやってみると意外に難しい。よく言われる「止まっているボールに当たらない」ということは感じなかったのですが、普段使わない筋肉を使うので1時間程度打ちっぱなしをやっただけで背筋が辛くなり、結果練習に行った後にぎっくり腰になってしまいました。

しかし、「こんなに大変なことをみんなやっているのか」と思うと負けん気に火が付いてきます。

練習は嘘をつかない

ちょっとやってみて楽しいと感じたので、「やるからには徹底的にやろう!」と思いました。これは自分の性格なのですが、先述の通りなんでもやるからには絶対に負けたくないと思っており、ゴルフも同じです。スポーツをやるからには他人に負けないぐらいになりたいと思い、早速江坂のゴルフセンターのスクールに入会しました。

スクールに通って2ヶ月程度たった今感じるのは、「ゴルフはフォームが命のスポーツなのかな?」ということです(違ったらすみません、あくまで個人的感想です)。フォームは自分ひとりで練習していると悪いところに気づかないので、スクールに通って毎週1時間練習しているだけですが、毎週少しずつ悪かったところが改善されていくのが楽しく感じます。また、上手く打てなかったと感じた時に後ろからコーチに「いまのはxxがちょっとおかしかった」と言われて修正すると真っ直ぐ飛んで行くのがまた面白いです。

スポーツはなんでもそうだと思いますし、今は始めたばかりだからなおさら感じるんでしょうが「練習は嘘をつかない」というのは凄くやりがいがありますね。

ゴルフを名目にいろいろな人と遊べる

「ゴルフをやっていると仕事の役に立つ」とは未だに思わないですし、やる前から否定していた「仕事なのかスポーツなのかよくわからない問題」はあまり改善してはいないのですが、仲の良い仕事仲間の人たちとゴルフを行くのは純粋に楽しいです。

また、今日先程も高校時代の野球部の先輩から「ゴルフに行こう」と誘っていただき、自分の中での「この人とゴルフ行きたい」リストが既に何十人かになっていて、予定を立てるだけで楽しみです。

それから、色々な人に「ゴルフ行きましょう」と話してみると少し前の自分と同じく「上司から『やれっ』て言われてめんどくさいと思っている人」がたくさんいることが判明し、そういう人たちと一緒にこれから始めていくのも楽しみの一つです。

まとめ

ということで、「ゴルフやるぐらいだったら死んだほうがマシ」と言っていた人間がこんなにハマっている現状の報告でした。 是非皆さん、一緒にやりましょう!

Webhook と Thunderbus で超便利!

kintone Webhook 企画 第3弾

本当はこの記事を最初に書いていたのですが、やっているうちに LINE 連携が楽しくなってきたてこの記事は3番目になりました。

同じネタで1日に3つも記事を上げると「お前どんだけ Webhook 好きなんだよ」と突っ込まれそうですが、いくら突っ込まれてもいいぐらい Webhook の搭載が楽しみでした。

一緒に書いた2つの記事はこちらからどうぞ。

 Webhook を使って kintone から LINE にメッセージを送る

 kintone と LINE でおしゃべりする

kintone Webhook + DataSpider

なぜ私がそんなに Webhook を楽しみにしていたかというと、DataSpider を開発・販売している私達にとって kintone の Webhook 搭載は両製品の用途をより広げる良いチャンスになるからです。

Webhook と DataSpider を組み合わせると「kintone に登録されたデータを他システムにリアルタイムに反映する」ことができるようになります。

これだけだと 「Zapier と何が違うんだ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ブラウザを閉じるのはちょっと待ってください。

Zapier は Web サービスとの連携に強いですが、DataSpider のように社内の基幹系システムとの連携はさほど多くの機能を持っていません。DataSpider は 2,900社を越えるユーザーの大多数が社内の基幹系システムの連携で使われており、実際に中野製薬様のように kintone と AS400 を組み合わせる目的で使われていたりします。簡単な Gmail 送信や Slack への送信などであれば Zapier で良いかもしれませんが、基幹システムとの連携となるとそうはいきません。そこで DataSpider の出番です。

連携の仕組み

DataSpider では「HTTP トリガー」という HTTP リクエストを受け取ったら、それを契機に連携処理を行う機能があります。ただし、これまでは kintone 側から DataSpider に対して HTTP リクエストを送信する方法が JavaScript によるプラグイン開発しか無かったため、少しハードルが高いものでした。しかし、この度 Webhook の搭載によりプラグインの開発が必要なくなったため、グッと敷居が下がったと思います。

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※注:「HTTP トリガー」以外でも「スケジュールトリガー」といって決められた時間(例:毎日xx時)や定期的(例:xx分おき)に連携処理を行う機能などがあるため、必ずしもプラグイン開発をしなくても、kintone と他システムの連携は可能です。kintone にレコードが登録されことを契機に他システムに連携が行いたい場合にはプラグイン開発が必要でした。

では早速試してみましょう。 今回はシンプルに受信したデータをオンプレミスデータベース(例:Access)に書き込む処理を作ります。 使うアプリはこんなイメージ。一般的な案件管理アプリケーションです。

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書き込む先の DB はこちら。

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そして、DataSpider 側で作ったスクリプトはこんなイメージ。とってもシンプルですね。kintone で受信したデータをデータベースのカラムに合わせて加工して INSERT するだけです。

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HTTP トリガーの設定を行って DataSpider の設定は完了です。黒く塗りつぶしたところは DataSpider の IP アドレスが書かれています。

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あとは kintone 側で Webhook の設定で、上記の HTTP トリガーに書かれていた URL を指定します。

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早速レコードを追加してみます。

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データベースの中身を確認してみますと・・・

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はい。しっかりデータベースの方にも反映されていますね。

このように、Webhook と DataSpider を組み合わせると、kintone に入力されたデータを、オンプレミスにあるシステムにリアルタイムに反映させることが可能となります。

しかもここまで一切私はプログラムを書いていないのです。

更に親和性を高める Thunderbus HTTP エージェント

ただし、これだけでは少し懸念点が残ります。

DataSpider や連携先のシステムがクラウド上にある場合さほど気にすることではありませんが、社内の基幹システムとの連携を行う場合多くのケースにおいて DataSpider は社内ネットワークに置かれており、セキュリティの面から kintone(外部ネットワーク)から DataSpider のサーバに対して HTTP(S) での通信が行なえません(= Webhook が受信できない)。

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そこで、こういった課題を解決するために生まれてくるのが Thunderbus HTTP エージェントです。既に Thunderbus (読み:サンダーバス)という製品は 2015年に販売を開始しているのですが、従来持っていたファイルエージェント機能に加えて HTTP エージェントという機能を3月にリリースします。

Thunderbus HTTP エージェントは、送信された HTTP(S) リクエストをフォワードする機能を持っており、(原理的には違うのですが)リバースプロキシのような役割を担うことができます。

Thunderbus Server をグローバル IP を持つ環境(クラウドやDMZ)に設置し、Thunderbus Agent はグローバルIP を持たない環境(社内LAN)に設置します。 この時、Server 宛に送信された特定の HTTP(S) リクエストが社内ネットワークにある Agent宛に転送されます。

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これによって、DataSpider をインターネット上に晒すことなく外部からの HTTP(S)リクエストを受け取ることができるようになり、kintone の Webhook によるデータ受信も安心して行えるようになります。

まとめ

このように、Webhook のリリースにより DataSpider を使って kintone のデータと他システムの連携をすることが更に容易になりました。また、Thunderbus と組み合わせることにより、DataSpider をインターネットに晒すこと無く連携が可能となります。これによって kintone と社内のシステムを組み合わせてより幅広い用途で活用いただけるかと思います。

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この超便利な kintone の Webhook と DataSpider + Thunderbus の組み合わせは「DataSpider Cloud 全国セミナー ~kintone 編~」にてご紹介させていただきます。少しでも興味を持っていただいた方は是非足を運んで体験してみてください。

DataSpider Clous 全国セミナー ~kintone 編~