営業マンがコミュニティイベントに参加する意味を考える
はじめに
楽しかった Cybozu Days 2017 の東京開催が終わり、前後に開催された kintone evaCamp、kintone Café JAPAN 2017 と 2 つのイベントも大変な盛り上がりを見せました。
コミュニティイベントに行くと、多くの参加者はエンジニアやプログラマーです。kintone Café はユーザーさんも多いため業務部門の方も多いのですが、kintone ビジネスを担当してる営業職の方と会うことはとても稀です。これは JAWS-UG でも同じで、営業職の人に会うのはかなり珍しいです。
今でこそ私がコミュニティイベントに参加することに社内で異を唱える人はいませんが、恐らく初めの頃は社内でも「あいつは遊びに行っている」と思っていた人は少なからずいると思いますし、私も参加するまではコミュニティに参加することの意義を理解できていませんでした。
ちょっと偉そうな言い方ですが、「コミュニティはエンジニアが行けばいい、自分には関係ない」と思っている営業職の人に気づいていただきたく、私がコミュニティに参加して良かったなと思っていることを色々書いてみようと思います。
1.人脈が広がる
これは言うまでも無いと思います。今回の kintone Café JAPAN 2017 は 70 名を越える参加者だったそうです。また、kintone Café 大阪は既に 14 回(ほぼ 2 ヶ月に 1 回)開催されており、毎回 20 人を越える人が参加しています。
全ての人が初参加ではないとはいえ、毎回 10 名が初参加だとしても 1 年間で 60 人と知り合うことができます。これは与えられたテリトリーの中で営業活動をしがちな営業の方とは比べ物にならないと思います。
2.実際の仕事にも繋がる
コミュニティで知り合った方と実ビジネスに繋がるとは限りません。私も商談に直接繋がることを期待してコミュニティに参加している訳ではありません。
とは言ってみたものの、実際には kintone Café で知り合った方が DataSpider のビジネスに興味を持ってくださり、パートナーになっていただけただけではなく、kintone や DataSpider を使った自社サービスを一緒に立ち上げる関係にまでなりました。
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ここまでは建前
「コミュニティ参加も仕事に役立ってます」と会社に報告するのであればこれで良いのですが、ここまでに書いたことはあくまでも副産物だと思っています。実際にはこれらを目的にコミュニティに参加しても仕事の延長のような気持ちになって楽しめないと思っています。
ここまで読んでいただいた方にお伝えしたいのはこの下からです。
ここからが本音
3.新しい知識を得られる
会社で仕事をしてるだけだと自社のメインビジネスでは無いことはあまり情報が入ってくることもなく、また知識の吸収も疎かにしてしまいがちです。例えば、当社の社員であればファイル転送、データ連携の領域と関係ない(と思い込んでいる)ことの知識を得ることを怠り、「AWS と IoT ってなにか関係あるの?」と言った発言が出てきてしまいます(みんながみんなそうではないです)。
コミュニティに行けば最新の技術に触れることができますし、生の声としてその領域での課題や苦労話が聞けることが多いと思います。また、自分がその技術を勉強していてわからないことがあっても、「コミュニティで聞くのはタダ」ですから社内でウンウン唸ってる暇があればそのコミュニティに行けば良いのです。今回私は Mr.Cloud こと斎藤さんのセッションで Microsoft Flow の使い方を勉強できました。
4.ユーザーの声が聞ける
これに関しては 2 つの点で良さがあると思っています。
1 つは単純にその製品・サービスを使っているユーザーさんの声が聞けるため、自社の提案に役立てることができたり、改善ポイントを見つけることができるという点です。
もう 1 つ「ユーザー企業の担当者がどういう苦労を経てシステムを導入しているか」を知れる点です。 私達のような製品・サービスのメーカーをやっているとつい技術的な課題や価格などがユーザー企業の要望を満たせば購入してもらえると思いがちです。ただ、実際にユーザーさんの声を聞くと稟議の書き方で悩んでいたり、方針に同意してくれないチームメンバーの説得に苦労していたりと製品やサービスが良いと思っていただけても、導入するためにユーザー企業の担当者が苦労する点が全然別のポイントにあったりすることを気づかせてくれます。
「ユーザーの声は訪問すれば直接聞けるじゃないか」と思われるかもしれませんが、昼間スーツを着て自社の製品を売りつけようとしている営業マンにはそんなことは話してくれません。コミュニティという開かれた場でお互いオープンな気持ちになっているからこそ聞ける話があると思います。
このように現場の声を聞くことができるのが、営業職がコミュニティに参加している一番のメリットと言えるのではないでしょうか。
まとめ
色々と偉そうに書きましたが、実際にはこんな小難しいことを考えてコミュニティに参加しても疲れちゃうので気楽に参加しましょう。楽しいはずです。
「コミュニティは仲いい人が集まっているから入りづらい」と思っている人もいると思います。自分もそう思っていましたが、コミュニティの人たちはいつでも新しいメンバーを歓迎しています。
私自身も R3 の金春さんやどりぃさんのように既にコミュニティを盛り上げる人が声をかけてくれるので、最初は「なんか行きづらいな」と思っていても参加するほどにドンドン世界が広がって「コミュニティは楽しい場所だ」と感じられるようになりました。
おまけ
昨日、斎藤さんのハンズオン中に隣に座っていた女性が「資料がダウンロードできない」と言っていたので、「メールで添付するのでメールアドレス教えて下さい」というナンパみたいなことをしてしまいました。下心はありません、、、
(写真撮影:アールスリーインスティテュート 金春さん)