kintone Café JAPAN 登壇で得たもの

この記事は kintone Advent Calendar 8 日目の記事です。担当させていただきます「つっきー」と申します。 qiita.com

すでにアスキーさんより素敵な記事「kintone Café Japan 2018に親子で参戦してきた」が上がっていて、しかも開催から 1 ヶ月も経ってしまいましたが、kintone Café JAPAN で登壇させていただいた私が得たものについて書かせていただきたいと思います。

kintone Café JAPAN とは

kintoneを学ぶための勉強会コミュニティkintone Café。kintone Caféの年に1度の全国イベントそれが「kintone Café JAPAN」です。当日はいくつかのセッションが用意され、この週に開催されいた Cybozu Days Tokyo と合わせて全国からたくさんの kintone ファンが集まりました。

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私が登壇させていただいた背景

その中で、私は「ノンコーディングで簡単実現 gusuku Customine ではじめての画面カスタマイズ(ハンズオン)」というセッションを担当させていただきました。

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私自身、仕事として gusuku Cutomine の販売や導入に携わっているわけではないのですが、gusuku Cutomine が 3月にプレビューリリースされて以来、その魅力に取り憑かれて日々触ってあちこちで魅力を人に伝えていたところ、「非プログラマーであるつっきーに講師をして欲しい」ということで登壇の依頼をいただきました。

「はじめての~」と銘打ったことで私のセッションに参加された方はバリバリの開発者やシステム担当者というより、普段業務で kintone を使っていてより便利な使い方を求めている実務担当者という方が多かったと思います。

元々、私が講師を担当をさせていただいたのも「開発者目線」ではなく「プログラムがかけない私でも実現できる」ことを伝えたかったからなので、参加していただきたいと思っていた方々にご参加いただけたと思っています。

お伝えした内容

当日の発表資料は Slideshare にて公開させていただいています。

gusuku Cutomine は「継続的業務改善をみんなのものに」という壮大なテーマのもとにアールスリーインスティテュートさんから提供されているサービスであり、従来 JavaScript を書いて実現していた「画面の色を変える」「計算をする」「入力できるフィールドに制限をかける」などの画面カスタマイズをノンコーディングで実現するものです。

当日は、実際私自身がプロジェクトで kintone を導入する際に(kintone の基本機能だと少し物足りないなぁ・・・)と思っていた部分を次々と gusuku Cutomine で解決できたのでそれを実際に皆さんに触っていただきながら学んでいただくためのセッションとさせていただきました。

アスキーさんの記事にあるように中学生のお子さんも参加されていたのですが、参加されたほとんどの方が用意していたコンテンツを全て消化してくださり、少しでも身になったと感じていただけると幸いです。

講師として得たもの

さて、少し話は飛んでタイトルに戻りたいと思います。少し個人的な話になってしまいますが、お伝えしたいことに関連するので触れさせてください。

私自身は新卒からずっと IT 業界に身をおいているのですが、元々 IT に限定して仕事をしたかったわけではありません。情報系の学部を出たわけでもない私が就職のときに考えていたのは「教育関連の仕事に就きたい」ということでした。

その中で、新卒の時に入社した会社は Windows に特化したビジネスを行っている企業で Windows の教育(MCP / MOT)を事業の 1 つとして持っていて、その事業に関心があったため、志望し採用いただきました。しかし!入社直前にその会社が当該事業から撤退していたため、私が配属されたのはソフトウェアのサポート部門でした。その後、様々な経験をさせていただき「教育」を専門に仕事をしたことは未だに無いのですが、今回の kintone Café JAPAN のように講師をやらせていただく機会は数多くあり、その機会は常に楽しめた気がします。

それはわかりやすい言葉でいうと「人に教える」ということですが、その先にあるのは「ツール、サービスを活用することで自身の課題解決を自身で実現できるようになる」ということだと思っていて、その手助けをできることが自分自身の喜びなんだということに改めて気づかされました。

私自身は kintone エバンジェリストの皆さんのように開発力があるわけでもなければ新しいサービスを考える企画力はありませんが、kintone Café のようなコミュニティを通じて皆さんが自分自身で課題解決をできるようになる手助けができれば良いと思います。

kintone Café の魅力

kintone Cafe のようなコミュニティはそんな考えをしている人が多い(というかそんな人しかいない)ので、「自分自身で課題解決したい」と思う人はどんどん kintone Café に遊びにきていただきたいと思います。

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※私は体調を崩して早く帰ったのでこの写真にはいません。

では、またどこかの kintone Café でお会いしましょう!

(全ての写真提供:R3 金春さん)

ノンコーディングでも草を生やしたい

3 日目の危機

Low-Code/No-Code Advent Calendar 3日目。早くも自分自身で 2 回めの記事を書かなければいけない事態になりました。 かわいそうに思う方は参加お願いします。

qiita.com

ネタに困っていたところ、週末に参加してきた Mashup Awards 2nd STAGE ならびに FESTA で発表、受賞されていた作品で「Pixala」というサービスがとても面白かったので、これを使ってみたいと思います。

pixe.la

Pixala の紹介

GitHub における過去一年間の活動量を示す「Contribution Graph(通称:草 or 芝生)」というものがあり、これを GitHub での Commit 以外のときにも使いたいということで作られたサービスです。

Web API として公開されており、誰でも「過去一年間の活動量を示すグラフ」の作成が簡単にできるサービスとなります。これであればコードを書くことのない(書くことのできない)私であっても、開発者のみなさんと同じように草を生やすことができそうです。

何を作るか?

「1 年間の活動を示すものって何があるかな?」と考えるまでもありませんでした。

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これです。過去 1 年間に行った鈴木愛理ちゃんのコンサートチケットですね。

これを可視化してみたいと思います。

作り方

公式の手順がとてもわかりやすくて簡単でした。

1.ユーザーの作成

curl -X POST https://pixe.la/v1/users -d '{"token":"thisissecret", "username":"harukit", "agreeTermsOfService":"yes", "notMinor":"yes"}

token はこのあとの認証で使うために任意で設定

username は名前の通りユーザー名ですね。以降の URL にこの username が使われます。

2.グラフの作成

curl -X POST https://pixe.la/v1/users/harukit/graphs -H 'X-USER-TOKEN:thisissecret' -d {"id":"airi-graph","name":"airi-counter","unit":"airimania","type":"int","color":"momiji"}

X-USER-TOKEN ヘッダに 1 で作成した token を指定

id は このグラフに設定する一意の ID

name はこのグラフの名前。ここでは airi-counter としました

unit は単位ですね。ここでは airimania(あいりまにあ)としました

color はいくつかの中から選べるのですが、愛理ちゃんのメンバーカラーであるピンクに近くなるように momiji を選択しました

3.グラフの確認

ちゃんとグラフができているか確認しましょう。

URL は

https://pixe.la/v1/users/harukit/graphs/airi-graph

です。

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どうやらちゃんと作成されているようです。

4.データの登録

あとはひたすらデータを登録していきます。

curl -X POST https://pixe.la/v1/users/harukit/graphs/airi-graph -H 'X-USER-TOKEN:thisissecret' -d '{"date":"20180327","quantity":"8"}

quantity は直訳すると「量」です。開発された方に聞いたところ、GitHub と同様の仕組みとなっていてこの値に応じて色が変わるそうです。私の場合にはそのコンサートの満足度を 10 点満点で評価して値を入れることにしました。コンサートごとに座席が良かったりセトリが良かったりで満足度が違うので、あとでグラフを見た時にわかりやすいように独自のアルゴリズムでコンサートごとに満足度の点数を決めてそれを quantity として入れました。

5.完成

以上で完成です。こちらがわたしの「あいりまにあ度」を示すグラフです。

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一番赤く染まっているところは最前列が取れた日やバースデーイベントでセトリが特別だった日です。

終わりに

このように Pixela を使うとこんなくだらないことでも草を生やすことができました。

あとは公式でも紹介されているように、私が 1 日目で紹介した iPhone の「ショートカット」機能を使うと簡単に API を叩けるので、毎回 Curl コマンドを呼ぶ必要もありません。

qiita.com

コンサートだけだとあまり活動していないように見えてしまうので、あとは自宅で Blu-ray や DVD 鑑賞した日、カラオケに行った日などをカウントして来年は真っ赤なグラフを作りたいと思います。

AWS IoT エンタープライズボタン トリガーを作ってみた(Low - Code)

ついに発売されました AWS IoT エンタープライズボタン

ワンプッシュでお気に入りの商品を簡単に注文できるということで話題になった Amazon Dash を汎用的に使えるようにしたものです。 仕組みとしては、ボタンを押したら Lambda 関数が呼ばれるという非常にシンプルなものですが様々な用途が想定できると思います。

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やりたいこと

私がこのボタンを使って実現したいのは「ボタンを押したら、DataSpider のスクリプト(連携処理)が呼び出される」という仕組みです。

DataSpider にはトリガーという「スクリプトを自動起動する」ための機構があり、代表的なものに

  • スケジュールトリガー (定時実行、インターバル実行)
  • HTTP トリガー    (HTTP アクセスがあった際に実行)
  • ScriptRunner     (exe ファイルを叩いて実行)

などがあります。

ただし、これらの機能は「Web 画面を作る必要がある(HTTP トリガー)」「バッチファイルなどで起動する必要がある(Scriptrunner)」などお手軽では無く(とは言っても、それほど手間でもありませんが)、「スクリプトを簡単に実行する仕組みが欲しい」と思うこともあります。

そこで今回 AWS IoT エンタープライズボタン の発売を見てひと目で「おっ、これは DataSpider のスクリプト起動に使えそうだ!」と思い、早速試してみました。

実現イメージ

ボタンが押されたら Lambda 関数が呼ばれ、Lambda から DataSpider の HTTP トリガーを呼び出します。 DataSpider のスクリプトはなんでも良いのですが、動いた結果をわかりやすくするために kintone に現在日時とメッセージを書き込む処理にしました。

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手順

大枠の流れは以下の通りです。

  1. AWS IoT エンタープライズ ボタンの購入
  2. kintone アプリの作成
  3. DataSpider スクリプトの作成
  4. AWS Lambda の設定
  5. AWS IoT エンタープライズ ボタンの設定(スマホアプリ)

では順を追って説明します。

AWS IoT エンタープライズ ボタンの購入

こちらから 2,500円で購入できます。Prime 会員であっても届くまで 半日~1 日はかかるので、その間に他の作業をしましょう。

kintone アプリの作成

あまりにシンプルすぎて説明も要らないぐらいですが、kintone アプリは「文字列(1行)」を 1 つ置くだけです。

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DataSpider スクリプトの作成

作成する処理は、現在日時 + "特定のメッセージ" を kintone に追加するというシンプルなもので、設定内容は以下の通りです。

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また、作った処理は Lambda から HTTP で呼び出すので、HTTP トリガーの設定をしておきます。 ここで表示されている(黒塗りされている)URL を Lambda で呼び出します。

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AWS Lambda の設定

ノンコーディング芸人を志す私にとって、一番の壁がここです。 Lambda は Node.js や Phython でコードを書く必要がありますが、私はコードは一切書けません(キリッ)。

ただ、やりたいのは特定の URL (HTTPトリガー)を呼び出すだけの簡単な処理なので、Qiita を漁ったらサクッと見つかりました。 ↓ありがとうございます。 qiita.com

こちらを参考に以下のようにしました。 コードの意味はサッパリわかりませんが、HTTP を Get している雰囲気が感じられますし、動いたので問題ないのでしょう。

exports.handler = function(event, context) {
    console.log('value1 = ' + event.key1);
    http.get("https://xxx.xxx.xxx/", function(res) {
        console.log("Got response: " + res.statusCode);
        res.on("data", function(chunk) {
            context.done(null, chunk);
        });
    }).on('error', function(e) {
        context.done('error', e);
    });
};

ということで、コピペとは言えほんの少しだけコードを書いてしまったので、今回はローコード(Low - Code) での実現となります。

AWS IoT エンタープライズ ボタンの設定(スマホアプリ)

そうこうしているうちに、AWS IoT エンタープライズボタンが家に届きました。App Store で「AWS IOT」と検索すると専用アプリが見つかりますので、そちらをダウンロードして設定をしていきます。

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設定自体は簡単で、端末のバーコードを読み取って Wi-Fi の設定を行うと端末(ボタン)とアプリの紐付けができます。

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あとは、アプリ上で端末にプロジェクトというものを割り当てて行くとあっという間にボタンを押すと指定した Lambda 関数を呼べるようになります。1 プロジェクト = 1 Lambda 関数 になっているので、使い方としては複数のプロジェクトを作成しておいて、適宜プロジェクトを切り替えてボタンを押す、という理解をしました(違ったらごめんなさい)。

アプリの設定は数分で終わりました。最後にデバイスを「有効」にするのをお忘れなく。

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では、実際に動かしてみましょう。(ポチッ)

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このように kintone にしっかりレコードが保存されましたね。

また、今回は Lambda 関数を呼ぶ設定にしましたが、設定で「Send EMail」と「Send SMS」も用意されているので、メールや SMS を送るだけなら Lambda を使用しなくても良いのでより簡単です。

最後に

この内容を情シスの人に話したら「ぜひ使ってみたい!」ということだったので、うちの社内の実業務で使われる日も遠くないかもしれません。 また、AWS IoT エンタープライズボタン は 複数タップや長押しで処理を変えることができないため、アプリでプロジェクトを変更しない限り、1 つの処理しかできません。

この解決策を考えてみたのでまた次回(やろうと思ってることが実現できたら)。

追記(2018/5/20)

詳しい方がコメントくださり、Lambda 側の記載を変えることで複数タップや長押しを検出して処理を変えることができるそうです。誤った情報失礼しました。

新しいサービスを試したつもりが、新しくなくなってしまった・・・

※この記事は 3 月末に書きかけてそのまま放置していたため、とても鮮度が薄れていることをご了承ください。

先日、自分の身の回りで大きな発表が 2 つありました。 1 つは DataSpider の Tegaki アダプタ(Labs版)、もう 1 つは gusuku Customine (プレビューリリース) です。

どちらも正式な製品化、サービス化の前段階ですがとても面白いものだと思います。

Tegaki アダプタリリースに合わせて Tegaki + kintone の環境を作っていて、 ちょうど「あったら便利だな!」と思う機能を gusuku Customine でカバーできそうだったので紹介させていただきます。

データ連携プラットフォーム「DataSpider」、AI による手書き帳票の読み取りクラウドサービス「Tegaki」をGUI のみで活用できる接続アダプタを開発

アールスリー、サイボウズkintoneのカスタマイズをブラウザだけで実現する「gusuku Customine」のプレビューを開始 | アールスリーインスティテュート

Tegaki とは

Cogent Labs 様が提供するサービスで、手書き帳票に書かれた文字を AI(人工知能)により高精度にテキストデータ化することが可能です。 Tegaki は REST API として提供されており、予め定義したフォーマットと画像ファイルを HTTP で送信すると、結果として読み取った文字列と信頼度を返してくれます。

www.tegaki.ai

gusuku Customine とは

kintone の画面周りのカスタマイズを、ロジックの組み立てだけでプログラミングを行わずに実現することが出来ます。 このサービスによって kintone 界隈での SI ビジネスに変革をもたらすと言われ、世の中を震撼させています。

gusuku Customine(カスタマイン) - kintone のカスタマイズをプログラミング無しで簡単に

Tegaki + kintone で実現したいこと

Tegaki を使って、画像内に含まれる手書き文字を読み取ります。Tegaki はかなり高精度の OCR 処理が可能ですが、100% の認識率ではありません。 そのため、読み取った内容はそのままシステムに投入するのではなく、一旦読み取った文字の確認を行って問題が無いデータをシステムに投入したいと思います。 この「読み取った文字の確認・修正」(ベリファイってやつですね)を行うためのインタフェースとして簡単にアプリ作成ができる kintone を使います。

作業の流れ

i . 読み取りたい画像の元データ(空っぽのデータ)を Tegaki Editor で編集し、フォーマット定義を保存します(json形式)。

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ii.Tegaki アダプタを使って、1で作成した json フォーマットと読み取りたい画像を Tegaki の API に送信します。

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iii.Tegaki API から戻ってきた文字列、信頼度を kintone アプリに格納します。

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以上の設定により

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このように kintone アプリに読み取った文字列と信頼度が格納されてます。

あとは、元画像と格納されたデータを見比べて読み取った文字列の修正を行います。 これだけでも大量の紙文書を電子化するためにとても役に立つと思いますがもう少しラクをしたいと思います。

gusuku Customine で補完

上記のように読み取った文字列、信頼度が kintone のレコードして格納されました。 このうち、信頼度が 95% を越えるものは「修正の必要なし」と判断したいと思います。 一方で、信頼度が 95% を下回るものは目視でのチェックを行った上で、問題がないデータのみをシステムに投入する流れにしたいと思います。

そのため、gusuku Customine ではこんな設定をしたいと思います。

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これによって Tegaki で OCR 処理を行った結果で信頼度が 0.9 未満のレコード・フィールドが赤で表示されるため、 色のついたフィールド(読み取り誤りの可能性が高いフィールド)を特に気をつけて修正作業を行うことができます。

kintone の画面イメージ

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あとは、最後に修正が終わったことを示すようなチェックボックス(ラジオボタン)を作っておいてWebhook で通知すれば、修正が完了したものを他システム(基幹システムとか CRM とか)に投入することができると思います。

全体の流れ

こんな形になりました。

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皆さんに伝えたいこと

手書き文書を電子化したい業務ってたくさんあると思います。 それをコーディングゼロで実現できる DataSpider + Tegaki + kintone + gusuku Customine って素晴らしくないですか???

リリースから 1 ヶ月以上経って鮮度が薄れてしまったので公開を止めようと思いましたが、IT Week でかなり反響が大きかったので公開することにしました。 少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。

営業マンがコミュニティイベントに参加する意味を考える

はじめに

楽しかった Cybozu Days 2017 の東京開催が終わり、前後に開催された kintone evaCamp、kintone Café JAPAN 2017 と 2 つのイベントも大変な盛り上がりを見せました。

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コミュニティイベントに行くと、多くの参加者はエンジニアやプログラマーです。kintone Café はユーザーさんも多いため業務部門の方も多いのですが、kintone ビジネスを担当してる営業職の方と会うことはとても稀です。これは JAWS-UG でも同じで、営業職の人に会うのはかなり珍しいです。

今でこそ私がコミュニティイベントに参加することに社内で異を唱える人はいませんが、恐らく初めの頃は社内でも「あいつは遊びに行っている」と思っていた人は少なからずいると思いますし、私も参加するまではコミュニティに参加することの意義を理解できていませんでした。

ちょっと偉そうな言い方ですが、「コミュニティはエンジニアが行けばいい、自分には関係ない」と思っている営業職の人に気づいていただきたく、私がコミュニティに参加して良かったなと思っていることを色々書いてみようと思います。

1.人脈が広がる

これは言うまでも無いと思います。今回の kintone Café JAPAN 2017 は 70 名を越える参加者だったそうです。また、kintone Café 大阪は既に 14 回(ほぼ 2 ヶ月に 1 回)開催されており、毎回 20 人を越える人が参加しています。

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全ての人が初参加ではないとはいえ、毎回 10 名が初参加だとしても 1 年間で 60 人と知り合うことができます。これは与えられたテリトリーの中で営業活動をしがちな営業の方とは比べ物にならないと思います。

2.実際の仕事にも繋がる

コミュニティで知り合った方と実ビジネスに繋がるとは限りません。私も商談に直接繋がることを期待してコミュニティに参加している訳ではありません。

とは言ってみたものの、実際には kintone Café で知り合った方が DataSpider のビジネスに興味を持ってくださり、パートナーになっていただけただけではなく、kintone や DataSpider を使った自社サービスを一緒に立ち上げる関係にまでなりました。

↓宣伝 www.itcs.jp

ここまでは建前

「コミュニティ参加も仕事に役立ってます」と会社に報告するのであればこれで良いのですが、ここまでに書いたことはあくまでも副産物だと思っています。実際にはこれらを目的にコミュニティに参加しても仕事の延長のような気持ちになって楽しめないと思っています。

ここまで読んでいただいた方にお伝えしたいのはこの下からです。

ここからが本音

3.新しい知識を得られる

会社で仕事をしてるだけだと自社のメインビジネスでは無いことはあまり情報が入ってくることもなく、また知識の吸収も疎かにしてしまいがちです。例えば、当社の社員であればファイル転送、データ連携の領域と関係ない(と思い込んでいる)ことの知識を得ることを怠り、「AWS と IoT ってなにか関係あるの?」と言った発言が出てきてしまいます(みんながみんなそうではないです)。

コミュニティに行けば最新の技術に触れることができますし、生の声としてその領域での課題や苦労話が聞けることが多いと思います。また、自分がその技術を勉強していてわからないことがあっても、「コミュニティで聞くのはタダ」ですから社内でウンウン唸ってる暇があればそのコミュニティに行けば良いのです。今回私は Mr.Cloud こと斎藤さんのセッションで Microsoft Flow の使い方を勉強できました。

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4.ユーザーの声が聞ける

これに関しては 2 つの点で良さがあると思っています。

1 つは単純にその製品・サービスを使っているユーザーさんの声が聞けるため、自社の提案に役立てることができたり、改善ポイントを見つけることができるという点です。

もう 1 つ「ユーザー企業の担当者がどういう苦労を経てシステムを導入しているか」を知れる点です。 私達のような製品・サービスのメーカーをやっているとつい技術的な課題や価格などがユーザー企業の要望を満たせば購入してもらえると思いがちです。ただ、実際にユーザーさんの声を聞くと稟議の書き方で悩んでいたり、方針に同意してくれないチームメンバーの説得に苦労していたりと製品やサービスが良いと思っていただけても、導入するためにユーザー企業の担当者が苦労する点が全然別のポイントにあったりすることを気づかせてくれます。

「ユーザーの声は訪問すれば直接聞けるじゃないか」と思われるかもしれませんが、昼間スーツを着て自社の製品を売りつけようとしている営業マンにはそんなことは話してくれません。コミュニティという開かれた場でお互いオープンな気持ちになっているからこそ聞ける話があると思います。

このように現場の声を聞くことができるのが、営業職がコミュニティに参加している一番のメリットと言えるのではないでしょうか。

まとめ

色々と偉そうに書きましたが、実際にはこんな小難しいことを考えてコミュニティに参加しても疲れちゃうので気楽に参加しましょう。楽しいはずです。

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「コミュニティは仲いい人が集まっているから入りづらい」と思っている人もいると思います。自分もそう思っていましたが、コミュニティの人たちはいつでも新しいメンバーを歓迎しています。

私自身も R3 の金春さんやどりぃさんのように既にコミュニティを盛り上げる人が声をかけてくれるので、最初は「なんか行きづらいな」と思っていても参加するほどにドンドン世界が広がって「コミュニティは楽しい場所だ」と感じられるようになりました。

おまけ

昨日、斎藤さんのハンズオン中に隣に座っていた女性が「資料がダウンロードできない」と言っていたので、「メールで添付するのでメールアドレス教えて下さい」というナンパみたいなことをしてしまいました。下心はありません、、、

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(写真撮影:アールスリーインスティテュート 金春さん)

大阪に転勤して 3 年が経ちました

本社の会議室で唐突に「あなたは大阪に行きます!」と言われてから早三年(「行ってください」じゃなくて、「行きます」って・・・)。「石の上にも三年」というように 3年というのは何かを成すにあたっても一つの区切りになるのではと思っています。別に大阪からいなくなるわけではありませんが、ここらで自分の気持ちを整理しておこうと思います。

細かい不満はあれど大阪に来て良かったと思っており、仕事の面でも自身の成長に繋げることができたと感じています。じゃあ具体的に「大阪に来て何が良かったの?」というのをあげていきたいと思います。

これは東京で過ごした最後の朝

時間の使い方が上手になった

東京にいるときは社外にいると仕事ができないと思っていました。外出予定と重なるとミーティングには参加できないし、直行・直帰が続いたときにはお客様への対応が遅れてしまうこともありました。

大阪に来たら同僚はおらず一人なので、自分自身のいる場所が大阪営業所だと思って仕事をしていました。そう考えると、外出中でもカラオケボックスがあれば Web 会議に参加できるし、本社の人と相談すれば大概の仕事は離れていてもできるものです。(本社の人が苦労したかもしれませんが)

社外の人との距離が近い

大きな会社では必ずしもそうとは言えないかもしれませんが、拠点勤務者は本社勤務に比べると担当する業務の種類(≠業務量)が多くなります。例えば、パートナーさんとの協業を仕掛けようと思っても東京で働いていたら自社でそのパートナーさんを担当している人間を通してコミュニケーションをすることが多くなり得ます。

一方で、大阪のパートナーさんは全社が自分が担当させていただくことになるため、コミュニケーションが非常にやりやすくなり、3社以上の協業を仕掛けたいと思ったときにはかなりメリットが大きいです。

3 社協業の一例

最近ではパートナーさんと一緒にゴルフに行くことも増えましたが、これも東京にいたらできていたかな?と疑問に思います。

なんでもやっていい

人によっては「なんでもやらなきゃいけない」ということでデメリットになることもあるかもしれませんが、自分にとっては良いことだと思います。人間を「スペシャリスト」か「ゼネラリスト」の二種類に分けたとき、いまやっている仕事に関して言えば自分は間違いなく「ゼネラリスト」側になると思います。営業バリバリで育ったわけでなければ、マーケティングのスペシャリストでもありません。

ただ、技術経験があるため多くのケースでエンジニアの力を借りずにお客様提案ができ、多少の講演経験も経ているため自分でイベントを企画して実行することができます。

ただ、これが東京の大きな組織で働いていると「それはエンジニアに任せて、もっと営業活動をしなさい」と言われかねません(当社ではあまりそういうことはありませんでしたが)。一方で、大阪では自分しかいないため「全部やらなきゃいけない」=「全部やっても良い」のです。これが自分の性格・特性に凄く合っているかなと思います。

人脈の種類が変わった

これは仕事の面でもプライベートの面でも共通して言えることです。私は大学入学以来 15,6 年間東京で暮らしていたため、従来の交友関係といえば「昔の会社の同僚」「学生時代の友人」が多くを占めていました。

これが大阪にやってくるとゼロになりました。

自分自身あまり社交的な性格ではないと思いますが、大阪での交友関係を広げるため色々なコミュニティに飛び込んでいくことになり、結果として仕事で絡んだことがない人や全く業種の違う方たちと知り合い機会を作ることができました。

転勤していなかったら多分ここにも行っていません(東京なのに・・・)

自分が変わった

結局、これまで書いてきたことって実は東京にいても問題なくできることなんですよね。

ただ、東京にいるときには何かと理由をつけて逃げてきたことが、大阪に 1 人でやってきたら逃げ場がなくなってやれたんだと思っています。そういう意味でも、大阪に来たことによって自分が成長できて良かったな、ということを思います。

次回予告

今回はポジティブなことをたくさん書いたので、次回は「拠点勤務でムカついたこと TOP 3」を公開したいなと思います。

ハッカソンのサポートは最高の営業トレーニング

東海地区最大のハッカソンイベント Hack が終わり約1ヶ月が経ちました。 先日、上司と「ハッカソンのサポートは営業は仕事なのか?」と言う話になったことがあって、その時思ったことを改めて書いてみます。

※会社や上司はハッカソンのサポートを反対しているのではなく、むしろ応援してくれています(念のため)。

イベント自体の様子はこちらでよくわかります。 chuun.ctv.co.jp

ハッカソンに行くメリット

ハッカソンに行くことについて、自分自身が行く理由は「純粋に楽しいから、好きだから」で良いのですが会社としてはどんなメリットがあるのでしょうか。

もちろん「製品自体の知名度を高める」「製品のファンを増やす」というのは当然の目的として考えられますが、もっと大きなメリットとして「サポートに行った社員の大幅なスキルアップが期待できる」という点があると思っています。

具体的には大きく 3 点あると思うので順に挙げてみます。

純粋な意味でのスキルアップ

自社製品・サービスを販売する営業であっても、全ての機能を知ることはなかなか難しいものです。実際、DataSpider においても日々新しい機能(アダプタ)がリリースされるため、全ての機能を把握することは非常に困難で、またよく使われる用途は「基幹連携」や「BI 連携」だったりするため、それ以外の機能は普段の提案活動では触れることがどうしても少なくなってしまいます。

それがハッカソンの現場に行くと大きく異なります。ハッカソンにおいて BI は稀にあるとしても、基幹システムと繋ぎたいという要件はまず考えられないため、普段とは違った要件で使われることが多くなります。

実際、私がハッカソン会場にて初めて触った機能として

  • AWS Kinesis トリガー
  • Azure BLOB ストレージ アダプタ

があります。

このうち後者の「Azure BLOB ストレージ アダプタ」に関しては、今回の中京テレビハッカソンで初めて触ることとなりました。ハッカソン 1日目の終了時に Pepper と Azure BLOB ストレージの接続で苦労しているチームがあったため、私が DataSpider で試したところ、30 分とかからずに動作確認まで行うことができました。

新しい機能に触れられて良かったと思う一方、「事前にこの機能に触れられていれば困っていたチームにもっと早く提案できていたのに」という反省も残ります。

新たな武器の入手

営業マンの重要なスキルとして情報量が挙げられると思います。

DataSpider は製品の特性上様々なサービス・ソフトウェアと連携することになるため、私たちが普段接するお客様たちは周辺ツールについても情報を欲しています。

例えば、最近だと AI 、ちょっと前だと BI ツールなど。 「BI ツールって何がいいですか?」「DataSpider と AI って連携できますか?」という具合に「本来の目的はなんなのよ?」という疑問はあるものの、こういった質問に知ったかぶって答えるのではなく、多くの製品・サービス・人と触れた上で答えることでお客様から信頼を得ることができると思います。

ハッカソン会場は多くの参加者の方だけでなくサポート企業と交流することができるため、多くの情報を仕入れるのに絶好の機会です。また、普段であれば API の利用方法や困った点など問い合わせる先がなくて困るものが、ハッカソン会場ではお互いオープンなので親切にサポートしていただくこともできます。

これによって、普段の営業活動では得られない知識や人脈を獲得することができると思います。

中京テレビハッカソンで初めて触れて一番楽しかったのは Microsoft Cognitive Services でした。

www.microsoft.com

提案力の強化

最後のポイント、営業にとって重要な提案力の強化です。

ハッカソンに来ているサポート企業の多くは API の提供なのである程度できる機能が決まっていて、その使い方をサポートするというのが主なミッションになるかと思います(そうじゃないケースもありますし、API のサポートも大変だと思います)。しかし、DataSpider は少し特殊で「できる機能をお伝えする」のではなく、「DataSpider を使ったらラクをしてもらえる点を提案する」というのがメインのミッションになります。

そのため、「DataSpider 使いたい!」と言ってくれるのを待つのではなく、各チームにヒアリングしてその上で DataSpider の活用ポイントを考えて提案する形になります。これによって、私が営業活動でとても重要だと思っている「お客さん自身が気づいていない課題を発見してあげる」という能力が培われていると思います。

実際、先に挙げた Azure BLOB ストレージに関しても当日他チームのサポートで手一杯だったために提案が遅くなってしまいましたが、しっかり要件をヒアリングする余裕があれば躓きそうなポイントを事前に把握し、DataSpider を使った解決策の提案ができていたと思います。

まとめ

このように、ハッカソンのサポートは製品の知名度を高めるだけでなく、社員の成長にも非常に役立つのでは?と思い、今年も全国のハッカソン会場を飛び回るのでした。